一般社団法人日本学校保健学会第67回学術大会

講演情報

一般演題

オンデマンドプログラム » 一般演題

保健教育3(OP-0610~0614)

家田重晴(中京大学)

[OP-0613] 保健体育科教育実習における保健の授業実習に関する事例検討-指導助言に着目して-

中川麻衣子1, 中尾有子1, 橋本実来2, 難波知子1 (1.川崎医療福祉大学 医療技術学部 健康体育学科, 2.川崎医療福祉大学大学院 医療技術学研究科 健康体育学専攻)

【目的】本研究は,教育実習の保健の授業実習の実態を事例的に明らかにすることを目的とする.具体的に,以下の2点の研究課題を設定した.(1)保健体育科教員養成課程に在籍する教育実習生の保健の授業実習の実態を事例的に調査する.(2)(1)を踏まえ,今後の大学における教育実習指導について検討する.【方法】調査方法は質問紙調査法とした.質問項目は,保健の授業実習にあたり,指導教員から助言をうけた事項(自由記述)とした.分析方法はKJ法とした.【結果・考察】本調査では,教育実習において指導教員からうけた助言において,印象的であった事項についての自由記述を保健の授業実習を経験した28名中26名が回答し,2名については,「特になし」と回答した.結果から,次の2点が明らかになった.1点目は,クラスや生徒の実態に応じた教材研究や,教材・教具の活用に関する助言が見られた事である.そして,教育実習生は,指導教員からこれらの助言を受けることにより,生徒の実態に応じた保健の授業実践の必要性が印象に残ったことが予想される.2点目は,授業における「話し方」を含む教授行為に関する指導助言が印象に残っている教育実習生が多くいたことである.そして,このことから,大学における模擬授業は,大学生を対象とした授業実践であることから,生徒を対象とした授業実践における教授行為の習得に限界があるということが示唆された.