一般社団法人日本学校保健学会第68回学術大会

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一般演題(ポスター)

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P1~P6 新型コロナウイルス感染症1

座長:羽賀 將衛(北海道教育大学)

[P-1] COVID-19流行前後における大学生の感染症予防行動等の差異(第2報)

物部 博文1,2,3,4, 上地 勝2, 杉崎 弘周3, 植田 誠治4 (1.横浜国立大学 教育学部 学校教員養成課程, 2.茨城大学 教育学部 学校教育教員養成課程, 3.新潟医療福祉大学 健康科学部 健康スポーツ学科, 4.聖心女子大学 現代教養学部 教育学科)

キーワード:感染症予防行動、COVID-19、

目的:COVID-19流行前後で大学生の感染症の予防行動等がどのように変化したのかを明らかにすることであった。方法:A大学の1年生230名(2019年入学),220名(2021年入学),217名(2022年入学)を対象に質問紙調査を実施し,感染症への予防行動,保健の学びの生活での活用,知識を問う選択問題,保健に対する感情・価値・期待を尋ねた。入学年度による回答割合の差をχ2検定によって検討した。結果:「帰宅時や調理の前後,食事前など,こまめに手洗いする」の質問に「あてはまる」と回答した者は,COVID-19流行前(2019年度入学生)の56.1%(133名)に対して,流行後の2021年度生が81.5%(163名),2022年度生が80.0%(152名)と高く回答する傾向を示した(p=0.001)。一方で,「インフルエンザのワクチンを毎年接種している」の質問に「あてはまる」と回答した者は,2019年度生が32.5%(77名)であるのに対して,2021年度生が38.5%(77名),2022年度生が45.8%(87名),と有意な違いが認められなかった(p=0.161)。また「保健で学習したことから,自分の生活や身の回りの環境について,ふりかえったり考えたりしていますか」の質問に「している」と回答した者は,2019年度生が7.6%(18名)であるのに対して,2021年度生が19.5%(41名),2022年度生が21.6%(41名)と高く回答する傾向を示した(p=0.001)。結論:以上のような結果からCOVID-19流行前後による大学生の感染症予防行動等に違いが生じ,維持されていることが明らかになった。