一般社団法人日本学校保健学会第68回学術大会

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一般演題(ポスター)

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P1~P6 新型コロナウイルス感染症1

座長:羽賀 將衛(北海道教育大学)

[P-5] コロナ禍における高校生の危険行動の動向:2002年~2021年

高倉 実1, 宮城 政也2, 喜屋武 享3 (1.琉球大学 医学部, 2.琉球大学 教育学部, 3.神戸大学 大学院 人間発達環境学研究科)

キーワード:経年変化、リスク行動、

【目的】沖縄の高校生の危険行動を経年的に観察し,COVID-19流行がその推移に関与しているかどうかを検討した.【方法】沖縄県全域の全日制県立高等学校から抽出した学校に在籍する生徒を標本とし,2002年,2005年,2008,2012年,2016年,2021年に無記名質問紙調査を行った.研究参加者16562名であった.危険行動は傷害関連行動,喫煙,飲酒,薬物提供,性行動,食行動,身体活動等を調査した.【結果】2002年から2021年にかけて,交通リスク行動は減少,男子の喧嘩は減少,女子の悲しみや自殺念慮は増加,生涯喫煙,早期喫煙,現在喫煙,常習喫煙,大量喫煙煙は減少,生涯飲酒,早期飲酒,現在飲酒,大量飲酒は減少,違法な薬物提供は減少,性交経験,性交前の飲酒や薬物使用は減少,コンドーム使用は増加,自らを太りすぎと表現,ダイエット薬使用,減量のため嘔吐した女子は減少,絶食した女子は増加,男子の果物摂取は減少,野菜摂取は増加,テレビ視聴は減少,PC使用は増加した.2016年から2021年の直近では,交通リスク行動は横ばい,男子の暴力行動と悲しみが減少,女子の悲しみと自殺念慮が増加,男子の喫煙行動は減少,女子は横ばい,飲酒行動と性交経験は減少,女子の野菜摂取は増加,身体活動とテレビ視聴は減少,PC使用は増加した.【結論】2002年から2021年に危険行動の多くが改善した.COVID-19流行期に女子の悲しみや自殺念慮,身体活動やPC使用が悪化した.