The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(ポスター)

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P30~P36 健康教育、ライフスキル

座長:物部 博文(横浜国立大学)

[P-34] コロナ禍における大学新入生の大学適応感とライフスキルの縦断的検討

高山 昌子, 竹端 佑介, 後和 美朝 (大阪国際大学 人間科学部 人間健康科学科)

Keywords:ライフスキル、大学適応感、新型コロナウイルス感染症

【目的】2020年は新型コロナウイルス感染症の影響により、高校生も例外なく学習環境が大きく変化した。昨年、2021年度入学生の大学適応感とライフスキルに間には有意な正の相関があることを報告した。本研究は2021年度入学生のその後1年間を追跡し、大学適応感とライフスキルの獲得について縦断的な変化を検討した。【方法】対象者は大阪府下にある健康スポーツ系学科に所属している2021年入学生100名(男59名、女41名、平均年齢18.0±0.2歳)を対象に質問紙調査を実施した。調査内容は大久保(2005)の青年用適応感尺度(大学適応感)、島本・石井(2006)の日常生活スキル尺度大学生版(ライフスキル)、岩佐ら(2007)の日本語版ソーシャルサポート尺度を用いた。調査時期は2021年4月から2022年1月であった。【結果・考察】大学適応感では時期による有意な差がみられ、下位因子の「居心地の良さ」で時期を追うごとに有意に得点が高くなった(F(2,176)=5.15,p<0.01)。ライフスキルでは「対人マナー」が入学直後から7月にかけて得点が高くなったが、1月では4月時と同等にまで低下することがわかった(F(2,176)=907.23,p<0.001)。ソーシャルサポートでは有意に得点が高くなった(F(2,176)=389.25,p<0.001)。大学への適応は入学後から7月にかけて得られ、その後は低下するものの「居心地の良さ」は時期を追うごとに有意に得点が上がったことから、学生生活を送る中で対人マナーを獲得し、適切なソーシャルサポートを受けていることが示唆された。