The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(ポスター)

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P37~P41 保健教育

座長:七木田 文彦(埼玉大学)

[P-41] がんのサバイバーシップに焦点をあてたがん教育の検討

大島 寿美子1, 木村 恵美子2 (1.北星学園大学 文学部 心理・応用コミュニケーション学科, 2.札幌医科大学 保健医療学部 看護学科)

Keywords:がん教育、サバイバーシップ、大学生

【目的】がん教育として「がんのサバイバーシップ」について学ぶ意味を検討することを目的として、大学の一般科目で「がんのサバイバーシップ」の授業を実施し、学生の感想文の分析から学びの内容を明らかにする。【方法】対象者:A市内の大学生86名。データ収集・分析方法:がんのサバイバーシップをテーマとした90分の授業を実施後に、学生の感想文を質的に分析した。【結果】授業では、講義としてがんの疫学、サバイバーシップの意味、がんの罹患にともなう身体・精神・社会的な問題、医師と患者の病気観、ピアサポート、がんの語りについて取り上げ、さらにゲストとして招いたがんサバイバーが病い体験について15分間の語りを行った。感想文の分析から、学生はがんという病気への理解を深めるとともに、病気の深刻さや早期発見の必要性を感じていたことがわかった。また、がんサバイバーの話を貴重な学びと捉え、体験者の話を通して患者の気持ちに共感し、さらに自分もがんになるかもしれないと感じ、自分の身体や生き方を見つめ直していた。【考察】サバイバーシップに焦点をあてたがん教育は、がんという病いについて知識と感情の両面から理解する貴重な機会となると考えられる。