[P-42] 養護教諭が自傷行為を行う高校生の保護者に対する支援の際に抱く困難感の要因
Keywords:自傷行為、養護教諭、保護者支援
【目的】本研究は,養護教諭が自傷行為を行う高校生の保護者支援の際に抱く困難感の要因を質的に明らかにした.
【方法】対象は,無作為に抽出した全国の高等学校の養護教諭1,000名とした.調査内容は,自傷を行う生徒の保護者に対する支援経験の有無および保護者に対する支援に際しての困難感の要因について,自由記載方式で回答を求めた.分析はBerelsonの内容分析の手法を基に記述内容を内容的類似性に基づいて分類し,カテゴリ化した.また,カテゴリの信頼性を確認するために,カテゴリ分類の一致率をScott WAの式を用いて求めた.なお、本研究は倫理委員会の承認後実施し、演題発表内容に関して発表者らに開示すべきCOIはない。
【結果】欠損値のない265名分の記述を分析対象とした.保護者への支援経験「なし」は84名であった.経験「あり」とした181名の記述を分析に使用し,意味不明な記述を除く,146記録単位を分析対象とした.その結果 14の内容に分類でき,意味内容の類似性から,「こどもに対し、誤った対応が推察される保護者への対応」,「保護者自身に自傷行為の原因が推察される場合の対応」,「保護者への伝え方」,「保護者の理解不足な行動への対応」,「養護教諭の対応力」の 5 つのカテゴリに集約された.Scott WAの式によるカテゴリ分類の一致率は82. 6 %であった.
【結論】今後6 つのカテゴリの困難感の要因を踏まえて,自傷を行う高校生の保護者への支援について検討し,養護教諭や教職員に示していくことが望まれる.
【方法】対象は,無作為に抽出した全国の高等学校の養護教諭1,000名とした.調査内容は,自傷を行う生徒の保護者に対する支援経験の有無および保護者に対する支援に際しての困難感の要因について,自由記載方式で回答を求めた.分析はBerelsonの内容分析の手法を基に記述内容を内容的類似性に基づいて分類し,カテゴリ化した.また,カテゴリの信頼性を確認するために,カテゴリ分類の一致率をScott WAの式を用いて求めた.なお、本研究は倫理委員会の承認後実施し、演題発表内容に関して発表者らに開示すべきCOIはない。
【結果】欠損値のない265名分の記述を分析対象とした.保護者への支援経験「なし」は84名であった.経験「あり」とした181名の記述を分析に使用し,意味不明な記述を除く,146記録単位を分析対象とした.その結果 14の内容に分類でき,意味内容の類似性から,「こどもに対し、誤った対応が推察される保護者への対応」,「保護者自身に自傷行為の原因が推察される場合の対応」,「保護者への伝え方」,「保護者の理解不足な行動への対応」,「養護教諭の対応力」の 5 つのカテゴリに集約された.Scott WAの式によるカテゴリ分類の一致率は82. 6 %であった.
【結論】今後6 つのカテゴリの困難感の要因を踏まえて,自傷を行う高校生の保護者への支援について検討し,養護教諭や教職員に示していくことが望まれる.