一般社団法人日本学校保健学会第68回学術大会

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一般演題(ポスター)

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P42~P46 養護教諭、保健室1

座長:鎌塚 優子(静岡大学)

[P-45] 養護教諭養成課程学生へのフィジカルアセスメントの観察技術と判断に関する教育方法の検討

山田 玲子1, 葛西 敦子2, 佐藤 伸子3, 福田 博美4, 岡田 忠雄1 (1.北海道教育大学札幌校, 2.弘前大学 教育学部, 3.熊本大学 大学院 教育学研究科, 4.愛知教育大学 養護教育講座)

キーワード:学校看護技術、フィジカルアセスメント、養護教諭養成教育

【目的】子供たちが学校で健やかに過ごすための支援は、養護教諭にとって必須の役割である。養護教諭は児童生徒の身体状況を判断するため、学校看護技術であるフィジカルアセスメントを行っている。しかし現職の養護教諭でさえ、得られたデータや観察を的確に判断し対応することに対しての困難感や自信のなさが報告されている。そこで今回、養護教諭養成課程の学生に事例(食物アレルギーによるアナフィラキシーショックの児童)を用いたフィジカルアセスメントの授業(講義・実習)を行い、その前後の自信の変化を調査した。本研究の目的は、養護教諭養成課程学生への事例を用いた教育活動により、フィジカルアセスメントに関する自信の変化を確認し、どのような教育方法が効果的かを検討することである。
【方法】3大学の養護教諭養成課程の3・4年次学生計43人を対象とし、講義と実習を行った。また、学生をAB2つのグループに分け、Aはシミュレータを用い、Bは学生が患児役を演技し、実習を展開した。授業の前後でフィジカルアセスメント10項目に関する自信の程度を調査した。
【結果】多くの項目で自信が高まった。「呼吸の観察結果を養護実践に活用できる」とした学生が授業前(36.8%)に比べて授業後(72.1%)に増加していた。詳細は発表当日に報告する。
〔付記〕本研究はJSPS科研費20H01690、21K02621および22K10954の助成を受けたものの一部である。