The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(ポスター)

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P62~P66 発育・発達、体力・体格

座長:寺田 和史(天理大学)

[P-65] 中位カースト(ネパール)のベジタリアンとノンベジタリアンの子どもは発育期に何を食べているか

中西 純 (中京大学スポーツ科学部スポーツ健康科学科)

Keywords:ベジタリアン、カースト、摂取食物

目的:ネパール連邦民主共和国(以下ネパール)は未だにカーストが社会的習慣として残存し,特に菜食主義者(以下ベジタリアン)が肉類の摂取を制限している.また,国民の約8割がヒンドゥー教信者であり,信仰による食事の可食・不可食の基準や浄・不浄の観念がある.このような規制された食習慣で生育する子ども達の発育状況を調査すれば発育学の外延を飛躍的に拡大させることができると考える.本研究ではベジタリアンの子ども達(5歳~14歳)の摂取食物内容と発育状況との関連を検討している.方法:調査は2014年~2018年8月,12月,2019年8月,2020年2月に実施し,摂取食物頻度を「毎日摂取」,「1週間以内に摂取」,「1か月以内に摂取」に分け聞き取り調査を実施した.調査対象者は中位カーストで乳製品を摂取するラクト・ベジタリアン(男子304人,女子270人)とノンベジタリアン(男子419人,女子284人).年齢は男女とも5歳~14歳であった.調査地はタライ平原のナラヤニ県ラウタハト郡,ジャナクプル県マホッタリ郡であった.統計処理はエクセル統計 3.22 ( Bellcurve for Excel) を使用し,クロス集計後独立性の検定を行い有意差の確認後,残差分析を行った.欠損値は全て対象から除外し,有意水準は5%とした.結果:摂取食物頻度を比較したところ男女とも主食の米は差が検出されず,小麦・加工品,牛乳,ひよこ豆,タマネギ,サヤインゲンも差が検出されなかった.