The 68th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題(ポスター)

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P62~P66 発育・発達、体力・体格

座長:寺田 和史(天理大学)

[P-66] 小学生における肥満と主観的な食速度との関連

岡本 希1, 郡 俊之2, 川西 正子3, 明神 千穂3 (1.兵庫教育大学 人間発達教育専攻, 2.甲南女子大学医療栄養学部, 3.近畿大学農学部食品栄養学科)

Keywords:肥満、食速度、

【目的】2020年学校保健統計調査によると、10歳の肥満傾向児の割合は男子14.2%、女子9.5%であった。学童期の肥満は成人の生活習慣病につながりやすい。本研究の目的は、肥満と生活習慣と栄養摂取との関連を検証することである。
【方法】奈良市内の私立小学校で2020年度と2021年度の小学4年生(男子94名、女子96名)から、身長、体重、体脂肪率、生活習慣、簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)のデータを取集した。身長と体重からローレル指数を算出した。体脂肪率は体成分分析装置Inbody470で測定した。
【結果】ローレル指数に基づき、対象者を115未満(男子n=24、女子n=29)、115以上145未満(48名と52名)、145以上(22名と15名)の3群に分けた。男子では、ローレル指数が大きい群になるにつれ、体脂肪率%の平均値±標準偏差は13.1±3.6、21.2±5.1、33.0±3.6と有意に上昇した。女子でも同様の傾向がみられた。男子のローレル指数145以上群では他の2群に比べ、ダイエット中の者の割合およびおやつを食べない者の割合が有意に高く、主観的な食速度が速い者の割合と運動をほとんどしない者の割合も有意に高かった。男女とも、栄養摂取量や排便回数と肥満との間に有意な関連はみられなかった。
【結論】男子の肥満には主観的な食速度と運動頻度が関与していた。肥満の予防対策として、適切な食速度や運動習慣に関する教育が重要と考える。