一般社団法人日本学校保健学会第68回学術大会

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P67~P71 安全、危機管理

座長:内山 有子(東洋大学)

[P-67] 学校におけるスポーツセーフティの現状と課題―高校アメリカンフットボール部を対象に―

三友 真梨1, 三森 寧子2 (1.東京都府中市立府中第十小学校, 2.千葉大学大学院 教育学研究科)

キーワード:アメリカンフットボール、部活動、安全

【目的】本研究では高校アメリカンフットボール部における、スポーツセーフティの現状を明らかにすることを目的とした。【方法】関東高校アメリカンフットボール連盟に所属する高校58校に質問紙を郵送し、19校38名の指導者より回答を得た(回収率32.8%、有効回答率100%)。また同意を得た指導者4名を対象に、質問紙に関する詳細な内容及びスポーツセーフティについての意識や考え方ついてインタビューした。質問紙の内容は、スポーツセーフティジャパンが定義するスポーツセーフティアクションの考え方に基づき作成した。調査の実施にあたり、千葉大学教育学部生命倫理審査委員会の承認を得た(承認番号128)。【結果】質問者調査とインタビュー調査の結果、実態として以下の3点が明らかとなった。1指導者のスポーツセーフティに対する知識は浸透しているが、実際に緊急事態が起こった際に備えた準備、物品の整備に課題がある。2普段の練習内容や頭頸部外傷後の復帰、暑熱順化等、予防の観点を踏まえた取り組みが期間、内容等各学校でばらつきがある。3安全にスポーツを行える環境の一要素として挙げられる指導者の知識と、安全対策に関する講習会への参加に関して、外部指導員であるコーチの認識率と参加率が低い。【結論】子どもたちがスポーツするためのより安全な環境の構築のためには、1指導員への安全管理に関する研修の必須化、2部に関わる組織間連携の強化、3学校組織として生徒を守る仕組みづくりが構築される必要があると考えられた。