一般社団法人日本学校保健学会第68回学術大会

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課題別セッション3
学校での子どもたちのウェルビーング(Well-being)を育む

2022年11月6日(日) 13:20 〜 14:35 LIVE配信第1会場

コーディネーター:大平 雅子(滋賀大学)

[TS3] 学校での子どもたちのウェルビーング(Well-being)を育む

大平 雅子 (滋賀大学教育学部)

キーワード:ウェルビーイング、メンタルヘルス、マインドフルネス

はじめに
経済協力開発機構(OECD)では子供たちが2030年以降も活躍するために必要な資質・能力について検討を行い,2019年5月に“Learning Compass 2030”を発表しています。この中で子供たちがウェルビーイング(Well-being)を実現していくために自ら主体的に目標を設定し,振り返りながら,責任ある行動がとれる力を身に付けることの重要性が指摘されています。なお,OECDは「PISA2015年調査国際結果報告書」において,Well-beingを「生徒が幸福で充実した人生を送るために必要な,心理的,認知的,社会的,身体的な働き(functioning)と潜在能力(capabilities)である」と定義しています。
 日本においても,2021年6月に取りまとめられた第十二次提言「ポストコロナ期における新たな学びの在り方」でポストコロナ期における新たな学びの在り方を考えていくに当たって,コロナ禍を機に改めて考えるべき課題を解決するためには,一人一人の多様な幸せであるとともに社会全体の幸せでもあるWell-beingの理念の実現を目指すことが重要であると記載されました。
したがって,今後,ウェルビーイングの実現は教育の主軸となるテーマになっていくと思われます。しかしながら,Well-beingとは一体どういうもので,どういう教育を行うことで育まれるものなのか,そもそも評価・測定ができるのかについては曖昧なことも多いのが現状です。
 そこで,本セッションでは,英国で開発されたプログラムを展開し,先進的なウェルビーイング教育を実践されている演者に登壇していただき,その取り組みについて報告をいただきます。その後,現状の課題や学校現場での実践事例についての意見交換を行いたいと考えています。今後,学校現場でウェルビーイングを育む教育を実践するためのイメージを描くことが出来るようなセッションにしていきたい。