09:00 〜 11:00
[1D101] パラグアイ農村女性生活改善プロジェクト」の学びを活かした持続可能な開発としてのアグリツーリズムの展開に向けて
キーワード:アグリツーリズム、パラグアイ、農村開発、農村女性、プラネタリーヘルス、ジェンダー
1.企画の背景
横浜国立大学は、2016年9月より2021年12月までJICA草の根技術協力事業:「パラグアイ農村女性生活改善プロジェクト~横浜から夢を紡ぐ~」(以下、第一フェーズ)を展開し、事業目標であった直接受益者390名に対し、919名(236%)がプロジェクトに参画した。のべ受益者は、6,283名である。受講者の中には小規模起業家としてカフェを開くなどの起業をしたり、個人事業主として注文販売を受けたりすることなどを通し、収入が向上したものも一定数いる。2022年4月より第二フェーズとしてJICA草の根技術協力事業「パラグアイにおける複合的農村開発プロジェクト~アグリツーリズムの展開に向けて~」(以下、第二フェーズ)を実施している。ここでは、第一フェーズで受益者たちが獲得した加工食品の技術やマーケティングの知識・組織化のための知識と実践を生かしつつ、対象地域における産業の多様化と農村住民の収入向上を目指している。第二フェーズの鍵概念はプラネタリーヘルスである。
本企画セッションでは、第一に講義や集中講義で行ってきた食品加工技術・衛生管理・コスト計算・リーダーシップ研修・本邦研修などの成果と課題について、女性たちの語りと実践、参与観察と断続的なインタビュー、関係者の証言、受益者女性たちのSNSなどの活用状況・発信内容の分析などを通じて明らかにする。第二に、集中講義や本邦研修で行ってきた「戦略ストーリー」や「ビジネスゲーム」が受益者たちにどの程度有効であったのか、フィールド調査やログデータとゲーム後の振り返りなどを分析し、考察する。第三に、日本におけるアグリツーリズムの経験の応用の可能性について、パラグアイの研修生が日本において行う研修を通して明らかにすることを試みる。 最後に本プロジェクトがパラグアイ観光省やカウンターパート大学とどのような連携を行っているのか、パラグアイ政府の観光政策やアスンシオン国立大学・横浜国立大学とのプログラムの連携の可能性を検証し、プラネタリーヘルスの観点から展開するアグリツーリズムの可能性や持続可能な開発について考察する。
本企画セッションには、第二フェーズで行っている本邦研修で来日しているパラグアイ農村女性も参加し、生活改善プロジェクトの学びや今後のアグリツーリズムの展開に向けての意欲や課題について証言してもらう予定である。
2.主要な論点
本報告における主な論点は、三点ある。第一に、本プロジェクトに関わった専門家/研究者たちが行ってきた研修の成果について、第二に、日本のアグリツーリズムや農村開発が新興国であるパラグアイ農村部にどの程度有効であるのか、第三に、本プロジェクトの持続可能性について分析する。本企画セッションを通し、プラネタリー・ヘルスを鍵概念とし、アグリツーリズムを農村開発として展開することによる今後の自然との共生や環境保全と国際協力の接合に関する点も議論したい。
3.期待される成果
本報告における期待される成果は三点ある。第一に、本プロジェクトがもたらした成果は、プロジェクトの受益者のみならず、異なる専門家/研究者との連携により、大学関係者や学生、地域の人々にも大きな変化があったという点である。第二に、日本のアグリツーリズムや農村開発が新興国であるパラグアイ農村部に一定程度有効である可能性があり、11月に行う千葉県におけるフィールド調査結果の一部も発表に取り入れたいと考えている。プラネタリー・ヘルスを鍵概念とし、アグリツーリズムを代替的な農村開発として展開していくことから、地球環境と人間の健康も守りながら、経済を回していくことの可能性について会場の皆様とパラグアイから来日している関係者と議論していきたい。
横浜国立大学は、2016年9月より2021年12月までJICA草の根技術協力事業:「パラグアイ農村女性生活改善プロジェクト~横浜から夢を紡ぐ~」(以下、第一フェーズ)を展開し、事業目標であった直接受益者390名に対し、919名(236%)がプロジェクトに参画した。のべ受益者は、6,283名である。受講者の中には小規模起業家としてカフェを開くなどの起業をしたり、個人事業主として注文販売を受けたりすることなどを通し、収入が向上したものも一定数いる。2022年4月より第二フェーズとしてJICA草の根技術協力事業「パラグアイにおける複合的農村開発プロジェクト~アグリツーリズムの展開に向けて~」(以下、第二フェーズ)を実施している。ここでは、第一フェーズで受益者たちが獲得した加工食品の技術やマーケティングの知識・組織化のための知識と実践を生かしつつ、対象地域における産業の多様化と農村住民の収入向上を目指している。第二フェーズの鍵概念はプラネタリーヘルスである。
本企画セッションでは、第一に講義や集中講義で行ってきた食品加工技術・衛生管理・コスト計算・リーダーシップ研修・本邦研修などの成果と課題について、女性たちの語りと実践、参与観察と断続的なインタビュー、関係者の証言、受益者女性たちのSNSなどの活用状況・発信内容の分析などを通じて明らかにする。第二に、集中講義や本邦研修で行ってきた「戦略ストーリー」や「ビジネスゲーム」が受益者たちにどの程度有効であったのか、フィールド調査やログデータとゲーム後の振り返りなどを分析し、考察する。第三に、日本におけるアグリツーリズムの経験の応用の可能性について、パラグアイの研修生が日本において行う研修を通して明らかにすることを試みる。 最後に本プロジェクトがパラグアイ観光省やカウンターパート大学とどのような連携を行っているのか、パラグアイ政府の観光政策やアスンシオン国立大学・横浜国立大学とのプログラムの連携の可能性を検証し、プラネタリーヘルスの観点から展開するアグリツーリズムの可能性や持続可能な開発について考察する。
本企画セッションには、第二フェーズで行っている本邦研修で来日しているパラグアイ農村女性も参加し、生活改善プロジェクトの学びや今後のアグリツーリズムの展開に向けての意欲や課題について証言してもらう予定である。
2.主要な論点
本報告における主な論点は、三点ある。第一に、本プロジェクトに関わった専門家/研究者たちが行ってきた研修の成果について、第二に、日本のアグリツーリズムや農村開発が新興国であるパラグアイ農村部にどの程度有効であるのか、第三に、本プロジェクトの持続可能性について分析する。本企画セッションを通し、プラネタリー・ヘルスを鍵概念とし、アグリツーリズムを農村開発として展開することによる今後の自然との共生や環境保全と国際協力の接合に関する点も議論したい。
3.期待される成果
本報告における期待される成果は三点ある。第一に、本プロジェクトがもたらした成果は、プロジェクトの受益者のみならず、異なる専門家/研究者との連携により、大学関係者や学生、地域の人々にも大きな変化があったという点である。第二に、日本のアグリツーリズムや農村開発が新興国であるパラグアイ農村部に一定程度有効である可能性があり、11月に行う千葉県におけるフィールド調査結果の一部も発表に取り入れたいと考えている。プラネタリー・ヘルスを鍵概念とし、アグリツーリズムを代替的な農村開発として展開していくことから、地球環境と人間の健康も守りながら、経済を回していくことの可能性について会場の皆様とパラグアイから来日している関係者と議論していきたい。
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