国際開発学会第35回全国大会・人間の安全保障学会第14回年次大会

講演情報

ラウンドテーブル

ジェンダーと開発の現在地

2024年11月10日(日) 12:45 〜 14:45 F310 (富士見坂校舎 310)

12:45 〜 14:45

[2H202] ジェンダーと開発の現在地

*本間 まり子1、*高松 香奈2、*甲斐田 きよみ3、*金澤 真実4、*平井 華代5 (1. 早稲田大学、2. 国際基督教大学、3. 文京学院大学、4. 上智大学 アジア文化研究所、5. 追手門学院大学)

キーワード:ジェンダー、ジェンダーと開発、研究と実務の協働、経験

1. 企画の背景
「ジェンダーと開発」研究部会は、日本国内及び国際協力を通じたジェンダー平等と女性のエンパワメントの促進を念頭に、「ジェンダーと開発」の領域で活動を行う実務者と研究者による知見の共有と蓄積を目的に活動している。
本研究部会の初代代表であった田中由美子氏が2023年に急逝された。田中由美子氏は実務、学術、人材育成の全てにおいて、日本における「ジェンダーと開発」の礎を築いた人物であり、同分野のオピニオンリーダーであった。昨年来この訃報に接し、研究部会は支柱を失った喪失感に覆われ、同時に今後の同分野の発展へ向けた省察と議論を行いたいという意識が高まっていることが、本ラウンドテーブルの背景にある。

2. 主要な論点
1970年以降に形成されてきた「ジェンダーと開発」という領域は、開発協力の場において女性を可視化し、グローバルにローカルに、政策、組織、地域社会、世帯レベルで生じているジェンダー課題をあぶり出してきた。しかし、SDGsの達成度やジェンダー格差指数が示すように、これらの課題の解決は道半ばであり、さらなる取り組みが必要な現状がある。
このような現状を反映してだろうか、同分野で活動を行ってきた研究者や実務者は、それぞれのフィールド、ないし開発協力の現場で、失望感や無力感、そして行き場や納得のいかない感情を抱える場面が多いことも事実である。だが、これらの「経験」はオープンにシェアと議論がされてこなかった。しかし、この「経験」を議論することで、「ジェンダーと開発」の現在を整理することができると考える。
本企画の論点は、「経験」のシェアと議論を通して、「ジェンダーと開発」の現在を整理し、今後の協働につなげていくことにある。

3. 期待される成果
経験に基づく課題が共有され、必要とされている具体的な今後の取り組みが示される。

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