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[O-12-2] 動脈硬化危険因子が血管に及ぼす影響―CAVIと頸動脈エコーによる検討―
Keywords:CAVI, carotid echosonography
【目的】近年,生活習慣病の増加が高齢化社会と相まって大きな社会問題となっている。生活習慣病は動脈硬化と密接な関係がある。動脈硬化の指標としてCAVI(心臓足首血管指数)が汎用されており,動脈硬化性病変の評価には頸動脈エコーが汎用されている。今回我々は,動脈硬化の評価におけるCAVIと頸動脈エコーの関係について及び,生活習慣病が動脈硬化に及ぼす影響について検討した。【方法】対象は,CAVIと頸動脈エコーの両検査を受けた,50歳から79歳(平均年齢65±7歳)の脂質異常症(DL),糖尿病(DM),高血圧症(HT)の患者609例である。動脈硬化危険因子であるDL,DM,HTの数によりRisk1からRisk3の危険因子数別にし,年齢・性別調整CAVI値(CAVI-D),mean IMT,Plaque scoreの関係,さらに,これらの検査と動脈硬化危険因子数の関係について解析した。【成績】CAVI-Dとmean IMTの間(p=0.0023,r=0.123),CAVI-DとPlaque scoreの間(p=0.0020,r=0.125)にそれぞれ有意な相関を認めた。また,DL,DM,HTの動脈硬化危険因子3つを併せ持つRisk3でRisk1に比べ,CAVI-D,mean IMT,Plaque scoreは有意に高値(p<0.05)を示した。【結論】CAVIと頸動脈エコーの間には相関があり,ともに動脈硬化を反映していると考えられた。動脈硬化危険因子数の増加で動脈硬化が高度に進展する傾向が認められた。このことにより動脈硬化危険因子のトータル管理の重要性が示唆された。