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[O-28-3] 組織欠損有する重症虚血肢の責任血管病変分布は血管内治療後の予後に影響しない
キーワード:critical limib ischemia, Endovascular therapy
【背景】重症虚血肢(CLI,Critical limb ischemia)の責任病変が膝下単独病変(I群,isolated-tibial)では多区域病変(M群,multi-level)に比べ血管内治療(EVT,Endovascular therapy)後の患肢予後が不良と知られている。しかしながら責任血管病変の分布が現代のEVTにおいてCLIの予後に与える影響は不明である。【方法】単施設後ろ向き研究で,2010年4月から2012年12月にEVTを行った組織欠損有するCLI連続297患者,380患肢を対象とした。対象をM群,I群に分け解析を行った。評価項目は大切断回避下生存率(AFS,amputation free survival),創傷治癒率としカプランマイヤー法により算出した。Cox比例ハザードモデルを用い,病変分布が評価項目に与える影響を検討した。【結果】年齢は71±9歳,男性が62%(178/297),糖尿病が73%(217/297),維持透析が51%(151/297)であった。Isolated-tibial群が44%(166/380)であった。EVT後2年時点のAFS(63% vs. 65%),創傷治癒率(53% vs. 63%)であり有意差は認めなかった(M群 vs. I群,P>0.05)。多変量解析の結果は心不全,歩行不能状態がAFSに関わる因子であり,維持透析,病変部石灰化,足関節以下Runoffが創傷治癒に関わる因子であった。しかしながら,病変分布はAFS,創傷治癒においても独立した寄与因子ではなかった。【結論】CLIの責任病変分布は現代においてEVT後の予後に影響しない。