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[O-29-3] 末梢動脈閉塞貫通カテーテルCrosserの当院における使用経験
キーワード:Crosser, CTO
【目的】Crosserは高周波機械振動により閉塞性プラークを打破する末梢CTOに対する新規貫通カテーテルである。我々はその使用経験に基づき,CrosserのCTOに対する有用性および新たな使用の可能性につき評価する。【方法】対象は当院にてCrosserを用いてEVTを施行した37例である。初期14例では,CTO貫通に対してのみ使用,以降は経験から,ワイヤーを先行させての閉塞貫通もしくは,石灰化に対するdebulkingデバイスとして使用した。最終的にCTO28例,石灰化狭窄9例であった。閉塞貫通に対し使用した症例が18例,ワイヤー通過後のlesion modificationを含めたものが19例であった。CTOに対する初期成功はCrosserもしくはワイヤーの貫通に成功したものとした。Lesion modificationに対しては,石灰化部でのデバイス通過・バルーン拡張が得られ,残存狭窄<50%のものを成功とした。その他,主要合併症についても評価した。【結果】CTOでは20/28例で成功が得られた。Lesion modificationに関しては,1例でPTAのデバイス通過が得られなかったもののATAに対する治療は成功し,その他の症例はすべてデバイス通過に成功した。閉塞部からの穿孔を2例に認めたが,止血等の追加処置を必要とするものはなかった。ワイヤー損傷・Crosserカテ損傷を数例に認めた。【結語】Crosserカテは,閉塞貫通デバイスとして安全かつ有用であると考えられる。また,新規の使用法として,デバイス不通過時のdebulkingデバイスとしても有用であると考えた。