第55回日本脈管学会総会

講演情報

一般演題(ポスター)

感染その他

2014年10月31日(金) 13:40 〜 14:28 第6会場 (第1練習室)

座長: 小泉信達(東京医科大学 心臓血管外科)

13:40 〜 14:28

[P-20-8] von Recklinghausen病患者に生じたB型大動脈解離,腹部大動脈瘤の1治療例

出津明仁, 須賀邦彦, 前田孝, 野尻基, 高橋崇真, 高良大介, 広松孝, 待木雄一 (桐生厚生総合病院 外科)

キーワード:abdominal aortic aneurysm, von Recklinghausen disease

von Recklinghausen病患者における血管病変の報告は散見される。B型大動脈解離を発症し,消費性凝固障害を呈した腹部大動脈瘤に対して手術治療を行ったvon Recklinghausen病患者の治療経験を報告する。【症例】87歳 男性【入院前経過】多発神経線維腫症あり。嘔気,胸部不快感で入院。入院中の腹部超音波検査で腹部大動脈瘤を指摘された。退院後の造影CT検査で腹部大動脈瘤に加え,B型大動脈解離を認めた。臨床経過から前回入院時に大動脈解離を発症したと推測した。大動脈解離発症から約6ヶ月後に腹部大動脈瘤手術を行う方針とした。【造影CT】腹部大動脈瘤は紡錘状で最大短径5.5cmであった。B型大動脈解離,右総腸骨動脈閉塞あり。【血液検査】フィブリノーゲン124mg/dl,血小板数11.1万/μlと消費性凝固障害を認めた。【手術】消費性凝固障害に対して,術前にヘパリン,トラネキサム酸治療を行った。開腹し,動脈瘤切除+人工血管置換術施行した。右内腸骨動脈,下腸間膜動脈を再建した。【術後経過】再建した下腸間膜動脈は閉塞したが,臨床経過は問題なかった。