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[P-8-4] EVAR後遠隔期に原因不明の瘤径拡大を認めた一例
Keywords:EVAR, endotension
【はじめに】EVAR後,endoleakを認めない原因不明の瘤径拡大に対し,遠隔期に人工血管置換術を施行した症例を経験したので報告する。【症例】81歳男性。最大径50mmの腹部大動脈瘤および40mmの左総腸骨動脈瘤に対し,2011年に当院でEVAR(Zenith)が施行された。術直後のCTでtype1a endoleakが認められたが,3ヶ月後のCTで消失した。しかし術後1年のCTで腹部大動脈瘤の55mm,腸骨動脈瘤の44mmへの拡大を認めた。Endoleakは認めなかったが描出できないtype1 endoleakの存在を懸念し,中枢のカフ(Endurant)と右脚(Excluder)の追加が施行された。しかし,1年後さらに70mmと54mmへの拡大が認められたため,人工血管置換術施行となった。手術所見では瘤内は茶褐色の液体で満たされておりendoleakは認められなかった。術後30日目に退院となり,現在外来でフォロー中である。【考察】本症例では術前CT,術中所見においてendoleakは認められず,瘤拡大の詳細な原因は不明であった。【結語】EVAR後遠隔期に明らかなendoleakを認めないにもかかわらず瘤拡大を来たし,人工血管置換術を施行した一例を報告した。