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[PD-1-2] 下肢静脈瘤に血管内レーザー治療の合併症と対策
キーワード:varicose vein, EVLA
【目的】当院における980nmダイオードレーザーを用いた血管内レーザー治療(EVLA)後の合併症への対策および予防について検討した。【対象・方法】2012年3月から同年12月に当院で大伏在静脈に逆流を認める下肢静脈瘤に対しEVLAを行った92例,111肢を対象とした。男性;25例,女性;67例,平均年齢;65.8歳。瘤径は,初めの20例は最大径10mmを厳守したが,その後には適応を緩和し行っている。TLA麻酔で行い残存静脈瘤は小切開し切除した。静脈穿刺は超音波ガイド下に施行,困難な症例は切開法に移行した。術後のfollow upは術後1-2日,1週間,1ヶ月,3ヶ月,6ヶ月,1年とし,超音波検査を全てに,VFIを1ヶ月以降に行った。【結果】合併症は疼痛(ひきつり感)や軽度の皮下出血を含めると全例に認めるが,1週間後鎮痛剤追加を必要とした疼痛は3例,焼灼部に50%以上を占める皮下出血は18例であった。EHITについてはclass1;4肢,class2;3肢,class3;2肢認めるもclass2以上にはワーファリン内服開始し1ヶ月以内に消失した。10mm以上の静脈瘤の血流再疎通を1例で認め経過観察していたが症状認め血流再疎通部位で結紮治療追加を行った。その他神経障害など明らかな合併症は認めなかった。【結語】静脈径が10mm以上で嚢状瘤の場合には小切開を加え切除を追加することで有意な合併症をおこさずレーザー治療を施行できた。EHITはclass2からワーファリン内服開始し十分に動く事を説明することで重篤な合併症には至っていない。巨大瘤や屈曲,蛇行の強い症例ではレーザー治療単独にこだわらず切開を併用することが望ましいと思われた。皮下出血,疼痛の改善には1440nmの機種使用で改善できると考えている。