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[PD-2-6] 米国における膝下病変に対する血管内治療の現状
キーワード:Critical Limb Ischemia, Endovascular Therapy
近年,浅大腿動脈から膝上膝窩動脈領域おいてはバルーン血管形成術に加えてステントを留置することで良好な開存率が得られるとの報告がなされており血管内治療の適応が拡大される傾向にある。しかし,膝下膝窩動脈まで病変が及んでいる症例などに対しては,物理的ストレスによるステントの破損などのリスクが高く,血管内治療不適合とされる症例が多い。これらの領域ではバイパス手術が奨励されるが,膝下領域へのバイパス手術では自家静脈が必要となることなどから手術難易度及び侵襲度が大きくなってしまうという欠点がある。特に,重症虚血肢症例では全身状態不良や,良好な静脈グラフトが得られないことなどから外科的バイパス不適合となる症例も多い。これらの症例に対しては,双方向性アプローチなどを含めて,より積極的な血管内治療が行われる傾向にある。近年欧米を中心に急速に普及し始めているアテレクトミーカテーテル,特殊形状のナイチノールを用いた強いラディアルフォースと耐屈曲性を備えた新しいセルフエクパンダブルステント,ナイチノール骨格などの特殊な形状を備えたバルーン,薬剤溶出性バルーンなどの様々なデバイスの進化も著しい。これらの現状を踏まえて,これらのデバイスの使用経験をもとに,それぞれのデバイスの利点と欠点,手技上のコツ,及び,今後の展望について検討する。さらに2012年4月から2014年4月にウィスコンシン大学にて膝下病変を有する外科的バイパス不適合重症虚血肢症例にたいしてアテレクトミーを行った25症例の治療成績について検討する。