[1100] Chemical change of fire-damaged concrete
Keywords:cement hydration, chemical change, fire damage, heated temperature, neutralization depth, water content ratio, 火害, 受熱温度, 化学的変化, セメント水和物, 中性化深さ, 含水率
本研究では,火害を受けたコンクリートにおいて,コンクリート表面から深さ方向への化学的変化の特徴を連続的に捉えることを目的とし,90×90×30cmの試験体を対象とした加熱実験を行った。加熱実験の結果,表面から深さ方向へ温度勾配が生じ,受熱温度に応じた化学的変化を捉えることができた。450~600℃ではCa(OH)2の分解,600~700℃ではCaCO3の分解やβ-C2Sの生成が確認された。約100℃で水分蒸発が顕著となり,100℃以上では含水率が大きく低下した。中性化領域を除く低含水率領域では,フェノールフタレイン溶液による発色が濃くなることが分かり,熱の影響範囲を簡便に調査できる可能性を見出した。