コンクリート工学年次大会2017(仙台)

講演情報

第39回コンクリート工学講演会

A.材料・施工 » 補修・補強(材料)/耐久性一般/短繊維補強コンクリート(材料)

耐久性一般Ⅲ/短繊維補強コン(材料)Ⅰ

2017年7月14日(金) 09:30 〜 12:00 第5会場 (白橿(しらかし)1/会議棟3階)

座長:鶴田浩章(土木), 金久保利之(建築)

[1100] 火災の影響を受けたコンクリートの化学的変化に関する一検討

吉田夏樹1, 新大軌2, 木野瀬透1, 俵あかり1 (1.日本建築総合試験所 2.島根大学)

キーワード:cement hydration, chemical change, fire damage, heated temperature, neutralization depth, water content ratio, 火害, 受熱温度, 化学的変化, セメント水和物, 中性化深さ, 含水率

本研究では,火害を受けたコンクリートにおいて,コンクリート表面から深さ方向への化学的変化の特徴を連続的に捉えることを目的とし,90×90×30cmの試験体を対象とした加熱実験を行った。加熱実験の結果,表面から深さ方向へ温度勾配が生じ,受熱温度に応じた化学的変化を捉えることができた。450~600℃ではCa(OH)2の分解,600~700℃ではCaCO3の分解やβ-C2Sの生成が確認された。約100℃で水分蒸発が顕著となり,100℃以上では含水率が大きく低下した。中性化領域を除く低含水率領域では,フェノールフタレイン溶液による発色が濃くなることが分かり,熱の影響範囲を簡便に調査できる可能性を見出した。