[1168] The Influences of Corrosion Products by Chloride Ion and Carbonation for Cracking
Keywords:carbonation, chloride attack, corrosion, corrosion products, rate of volume expansion, 中性化, 体積膨張倍率, 塩害, 腐食生成物, 鉄筋腐食
腐食生成物の一つであるβ-FeOOHは,塩化物イオンの共存した環境において生成され,他の生成物よりも体積膨張倍率が4.2と大きい。中性化による鉄筋腐食の場合,塩害と比較するとコンクリート中に存在する塩化物イオンは少ないことから,腐食生成物の種類とその含有割合が異なることが考えられる。そこで,腐食促進試験よって腐食させた鉄筋を対象に,X線回折にて腐食生成物の含有割合を定量的に示し,腐食生成物と体積膨張倍率の違いについて考察した。その結果,塩化物イオンおよび中性化に起因する発錆機構によって,腐食生成物が異なり体積膨張倍率も変化し,ひび割れ発生に影響を及ぼすことが示された。