コンクリート工学年次大会2017(仙台)

講演情報

第39回コンクリート工学講演会

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新材料・新工法(材料)

2017年7月12日(水) 15:45 〜 18:15 第2会場 (萩/会議棟2階)

座長:浦野真次(土木), 河辺伸二(建築)

[1354] 10年間海域に曝露させた鉄鋼スラグ水和固化体の諸特性

井上陽太郎1, 松永久宏1, 髙橋克則1, 渡辺圭児1 (1.JFEスチール)

キーワード:chloride diffusion coefficient, compressive strength, ground granulated blast-furnace slag, iron and steel slag hydrated matrix, neutralization, steelmaking slag, 中性化, 圧縮強度, 塩分拡散係数, 製鋼スラグ, 鉄鋼スラグ水和固化体, 高炉スラグ微粉末

骨材に製鋼スラグ,主な結合材に高炉スラグ微粉末を用いる鉄鋼スラグ水和固化体を海域に曝露させ,約10年後に評価した。圧縮強度は27~30N/mm2であり製造時の2倍以上に上昇した。見掛けの塩分拡散係数は干満帯で0.04~0.16cm2/年,海中で0.3~0.5cm2/年であった。干満帯における平均中性化深さは2.5mmであり,中性化速度係数は普通コンクリートより小さかった。細孔径は小さく耐中性化が優れる結果と矛盾しない。高炉スラグ微粉末の使用比率が高いことが,細孔構造の微細化や強度増進に影響したと推察される。またコンクリートと同様に,フリーデル氏塩の生成と溶脱,及びSO3の内部への濃縮現象を確認した。