コンクリート工学年次大会2025(盛岡)

講演情報

第47回コンクリート工学講演会

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セメント/自然治癒・自己治癒

2025年7月16日(水) 10:00 〜 12:00 第2会場 (アイーナ8階 804B)

座長:大宅淳一(建築),佐川孝広(土木)

[1051] C₃AおよびC₄AFの炭酸化に関する検討

扇嘉史1, 細川佳史1, 丸山一平2 (1.太平洋セメント 2.東京大学)

キーワード:C2AH8、C3AH6、C4AH13、水和物、XPS、TG-MS、CO2

C3AとC4AFに着目して乾式炭酸化による検討を行った。その結果,C3AやC4AFの炭酸化は非常に緩慢に進行することがわかった。これについて,粒子表面に生成したAlやFeに富む水和物が物質移動を阻害するためと推測した。C3AやC4AFを水和させると,C2AH8,C3AH6,C4AH13が生成した。このうちC2AH8とC4AH13は速やかに炭酸化したが,C3AH6の炭酸化は遅かった。C3AやC4AFを効率的に炭酸化させるには,炭酸化されやすい水和物であるC2AH8,C4AH13を介する必要があると考えた。また,C3A,水和させたC3AとC4AFの炭酸化では,CO2の固定先として,炭酸カルシウムに加えてアルミナゲルの存在が示唆された。