[2158] 乾燥収縮と長期軸力が柱の曲げ性能に与える影響
キーワード:クリープ、乾燥収縮、有限要素法、柱、逐次積分法
本研究では,柱に長期荷重によるクリープと乾燥収縮が作用する場合の長期的な性状が,地震動時などの短期的な曲げ性状を明らかとするために,有限要素法による解析的検討を行った。解析モデルはラーメン構造を想定して,両端固定となるように柱の両端にスタブを取り付け,長期解析時と短期解析時の軸力は変動するものとした。この結果,長期解析では,コンクリートの圧縮応力は,乾燥収縮やクリープひずみによって低下し,主筋の圧縮応力は増大した。また,短期解析では,長期軸力によるクリープおよび乾燥収縮が作用した場合には,曲げ耐力に大きな影響を及ぼさないが,最大値までの曲げ剛性は低下した。