第53回(2022年度)日本看護学会学術集会 幕張

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ポスター

ポスター10群 チーム医療

Tue. Nov 8, 2022 2:00 PM - 3:00 PM ポスター会場 (国際展示場)

座長:阿久津 美代

[ポスターM-10-2] リハビリテーション室スタッフと病棟看護師間の連携についての実態調査

-呼吸リハビリテーションを包括的に行うために-

森口 弥波, 森本 さとみ, 小嶋 邦代, 森永 悠琴 (福井県立病院)

Keywords:病棟看護師、リハビリテーション室スタッフ、呼吸リハビリテーション、連携

【抄録】
【目的】A 病院B 病棟の呼吸器疾患患者に対するケアの質向上につなげるため、リハビリテーション室スタッフ(以下リハビリスタッフ)と看護師間の連携の現状を調査し、今後の課題を明らかにする。【方法】A 病院に勤務するリハビリスタッフ「理学療法士(以下PT)作業療法士(以下OT)言語聴覚士(以下ST)」40 名とB 病棟に勤務する看護師24 名の計64 名を対象に、連携についての認識と現状について独自に作成した計10 問の無記名自記式質問紙で調査し、結果を項目毎に単純集計した。調査はA 病院倫理委員会の承認を得て、令和3 年3 月1日から3 月31 日の期間に実施した。【結果】回収率はリハビリスタッフ87.5%(35 名)、看護師75%(18名)であった。「現在の業務の中で連携は十分だと思いますか」について「とてもそう思う」PT19%、OT33%、ST60%、看護師22%、「少しそう思う」PT 14%、OT 22%、ST 20%、看護師39%、「あまり思わない」PT 67%、OT 33%、ST20%、看護師33%、「全く思わない」PT 0%、OT 0%、ST 0%、看護師6%、(無回答OT1 名)であった。連携を行っていない理由(複数回答)についてリハビリスタッフは、「話したり連絡する時間がとれない」「看護師に声をかけにくい」、看護師は「話したり連絡する時間がとれない」「リハビリスタッフの知りたい情報がわからない」の順で多かった。実際の連携内容についてリハビリスタッフは「患者の病状」24 名、「禁忌・注意事項」14 名、「リハビリ当日の体調」14 名、看護師は「患者の病状」6 名、「離床の進め方」6 名、「水分の粘度調整」5 名の順で多かった。【考察】ST は患者の食事の時間に合わせて介入することが多く、看護師はST の介入時間を把握でき情報共有や相談をする機会を得やすい。このことがST と看護師間で連携が十分だと思う割合が多い理由と考える。ST と比べPT やOT の介入時間は流動的であることが多く、実際はリハビリ実施の可否を判断する最低限必要な情報の内容にとどまっていた。PT とOT の看護師間で連携が十分だと思わない割合が多い理由と考える。情報共有や相談を行うためには、看護師がリハビリの介入時間を把握して同席し、直接相談するなどコミュニケーションを確実にとるための方法や効果的に連携を行うためのツールの検討が示唆された。