第54回(2023年度)日本看護学会学術集会 横浜

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ポスター

ポスター47群 基礎教育

Thu. Nov 9, 2023 1:15 PM - 2:15 PM ポスター会場 (G1-G4)

座長:永谷 智恵

[ポスターY-47-2] 母性看護学実習で体験できた・体験できなかった実習内容に関する文献検討

―看護学生の性別による比較―

千葉 早希子1, 桶土井 清美1, 石井 麻子1, 須賀 亜衣2 (1.慈恵看護専門学校, 2.元慈恵看護専門学校)

Keywords:母性看護学実習、男子看護学生、実習体験、受け持ち承諾、教育方法

【目的】男子看護学生(以下、男子学生)の母性看護学実習各期(妊娠期・分娩期・産褥期・新生児期)の体験を文献に基づき整理し、それらをもとに教育方法の検討を行うことを目的とする。【方法】医学中央雑誌Web で、キ-ワード「看護学生」「母性看護学実習」、1989 年~ 2022 年発表文献、原著論文、会議録を除いて文献検索を行った結果、89 件がヒットした。最終検索日は2022 年10 月17 日である。89 文献から、看護学生を対象とし、演習や授業ではなく、母性看護学実習の体験が記述されている解説・総説を除外した24 文献を選定して内容検討を行った。文献より「体験できた実習内容(以下、体験内容)」「体験できなかった実習内容(以下、非体験内容)」の記述を拾い、A 校の母性看護学実習の[妊娠期][分娩期][産褥期][新生児期]に分類した。分類は4 名の研究者で9 回検討を重ねて、妥当性の向上に努めた。元文献に忠実に文章を拾い、引用・参考箇所を明確に示すことで、倫理的配慮を行った。【結果】24 文献の対象とする看護学生の性別は、男子学生が7 文献、女子学生が3 文献、14 文献は性別の記述がなかった。男子学生の体験内容は、[妊娠期]6[分娩期]18[産褥期]19[新生児期]6、女子学生の体験内容は、[妊娠期]5[分娩期]6[産褥期]12[新生児期]11 であった。男子学生の非体験内容は、[妊娠期]2[分娩期]4[産褥期]8[新生児期]2、女子学生の非体験内容は、[妊娠期]2[分娩期]10[産褥期]2[新生児期]2 であった。【考察】母性看護学実習で学生の性別によって実習体験に差がうまれるのは[妊娠期]と[産褥期]であることがわかった。これを踏まえ[妊娠期]では、妊産婦とその夫の理解を得らえるようする。[産褥期]では、乳房や外陰部等に関する援助は、褥婦の羞恥心に関連して体験しにくいことがわかった。学びの共有等により男子学生が実習の目標を達成できるよう学習支援を強化する必要があろう。