第62回日本油化学会年会

年会実行委員長挨拶

なせば成るオレオの力でイノベ-ション!


  

 

年会実行委員長 野々村 美宗

山形大学・教授

 


 

食の町 米沢へようこそ
 米沢といえば「肉」である。駅前には焼肉のお店が立ち並び、一番人気のお土産はサラミと牛肉弁当だ。一方で、庄内や新潟から入ってくる魚もなかなかで、地元の酒蔵で作られた日本酒とあわせると、幸せな気分に浸ることができる。また、人口当たりのラーメン屋の数は日本一で、醤油・辛みそから担々麺までなかなか個性的だ。第62回日本油化学会年会は、そんな食の町、米沢で開催されることになりました。昨年の高知での年会に引き続き、たくさんの会員のみなさまのお越しをお待ちしております。

主題と狙い
 今回の主題は、現代までつながる産業を振興し、藩の財政を立て直した上杉鷹山公にちなんで、「なせば成る! オレオの力でイノベーション」とさせていただきました。油化学会の他の学会にはない強みは何か、を改めて考えてみると、いわゆるアカデミアだけでなく、産業界の研究者・技術者のみなさんが集まり、積極的に研究成果を発表し、事業を企画・運営している点にあるように思われます。そこで、大学・研究機関・産業界から最新のホットトピックを紹介していただき、シーズとニーズのマッチングを図る産学連携シンポジウムを開催することとしました。新しい出会いや思いがけない交流が対面の学会の醍醐味、この年会がきっかけとなって画期的な研究や商品のアイデアが生まれる充実したものとなるよう、企画を練り、準備を進めて参ります。

Select Lectures
 2022年に行われた国際会議WCOSからはじまったSelect Lecturesを今回も実施します。この企画は、会員が望む斬新な研究成果を公募し、優秀な研究を選抜して年会で発表していただくもので、3つの研究分野を対象として公募します。→ 斬新な研究成果 6件が決定しました!

 1) Oleo materials and nanotechnologies
 2) Science on lipids, fats and oils, nutrition, health function and foods
 3) Surfactant, detergent, cleaning and interface science

 特典は、Award of JOCS Select Lectuterの授与、副賞30,000円、本年会の参加費・懇親会費無料、Journal of Oleo Scienceへの無料掲載権です。みなさま、奮ってご応募ください。当websiteにて、4月5日(金)まで公募し、4月19日(金)に選考結果を発表します。

市民講座
 学会2日目、9月4日の夕方に行われる市民講座は、米沢を代表する酒蔵で、安土桃山時代に創業、後に上杉家御用酒屋となった小嶋総本店の第24代蔵元で代表取締役社長の小嶋健市郎氏にお願いしました。最上川の源流に位置し、雪解け水が地下水となって湧き出た水と山形の米から手作りで醸造されたお酒の質感は柔らかくも繊細で、国内外で数多くの賞を受けています。学会に参加される皆様は、市民講座も聴講いただいたうえで懇親会にご参加いただくと、山形の銘酒がより一層美味しいものになるのではないかとを思います。

アクセスと宿泊
 最後に、会場までのアクセスと宿泊のご案内です。山形大学米沢キャンパスはJR米沢駅から米坂線で一駅の南米沢駅から徒歩数分の場所にあり、米沢駅から市営バスでお越しいただくこともできますが、地方の公共交通機関の常で、朝晩の通勤通学の時間帯でも1時間に1本程度しか運航していません。そこで、学会の開始・終了時間にあわせて、専用のシャトルバスを米沢駅―キャンパスで運行する予定ですので、ご利用ください。また、宿泊については市内のビジネスホテルを確保し、専用のwebsiteから予約できるようにしておりますので、ご利用ください。