14:30 〜 14:45
[U07-03] Future Earth Coasts Japanの開始 -LOICZ から FE Coasrtsへ-
★招待講演
キーワード:Future Earth Coasts、LOICZ、沿岸海域管理、TRUC、持続可能性
Future Earth Coastsは、IGBPのコアプロジェクトとして1993年に開始された「沿岸域における陸域-海域相互作用研究計画」(LOICZ)の後継として、2015年にFuture Earthのコアプロジェクトとして開始された。LOICZ は2004 年からはIHDPとのジョイントプロジェクトとなり、研究領域をより幅広く社会・政治・経済に広げた。それを受けて、FE Coastsは、科学と政策の連携を強化し、持続可能な沿岸域の未来を確保することに寄与することをゴールとしている。
LOICZには日本人研究者が発足前から関わった。国内における代表的なLOICZ 関連プロジェクトとしては,MAFLECS(1992~1996年度)が挙げられる。これにより,東シナ海から太平洋への炭素フラックスが明らかにされ,中緯度陸棚海域がCO2 のシンクとなっていることが明らかになった。
2012年以降、日本からのLOICZのSSC委員は途絶え、FE Coastsの国内の受け皿もない状態であった。これに対して、2017年12月に日本海洋学会沿岸海洋研究会が中心となって、日本学術会議にFuture Earth Coasts 小委員会を立ち上げた。したがって、国内プロジェクトとしては始まったばかりである。LOICZ終期との間のブランクを埋めて、国際的な連携を今後再構築していく必要がある。ただし、FE Coastsに対応した国内研究は活発に行われている。2013~2015年度には、山室真澄が代表として、JSPS国際共同研究事業多国間国際研究協力事業として、「都市沿岸域における変質と抵抗」が実施された。これは、世界のメガシティを対象に自然科学と社会科学研究者が共同で地球温暖化等によってもたらされる危機に対して汎地球的に適用できる政策に資するアウトプットを作成することを目指した。2014年度からは、柳哲雄が代表として、環境研究総合推進費S-13プロジェクトとして、「持続可能な沿岸海域実現を目指した沿岸海域管理手法の開発」を実施中である。本研究では、沿岸海域環境管理手法を提案するために、社会・人文科学的アプローチを含めた研究を実施している。今後はこうした取組をFE Coastsに対する日本からの貢献として国際的に積極的に発信していくことが重要であると考えている。
LOICZには日本人研究者が発足前から関わった。国内における代表的なLOICZ 関連プロジェクトとしては,MAFLECS(1992~1996年度)が挙げられる。これにより,東シナ海から太平洋への炭素フラックスが明らかにされ,中緯度陸棚海域がCO2 のシンクとなっていることが明らかになった。
2012年以降、日本からのLOICZのSSC委員は途絶え、FE Coastsの国内の受け皿もない状態であった。これに対して、2017年12月に日本海洋学会沿岸海洋研究会が中心となって、日本学術会議にFuture Earth Coasts 小委員会を立ち上げた。したがって、国内プロジェクトとしては始まったばかりである。LOICZ終期との間のブランクを埋めて、国際的な連携を今後再構築していく必要がある。ただし、FE Coastsに対応した国内研究は活発に行われている。2013~2015年度には、山室真澄が代表として、JSPS国際共同研究事業多国間国際研究協力事業として、「都市沿岸域における変質と抵抗」が実施された。これは、世界のメガシティを対象に自然科学と社会科学研究者が共同で地球温暖化等によってもたらされる危機に対して汎地球的に適用できる政策に資するアウトプットを作成することを目指した。2014年度からは、柳哲雄が代表として、環境研究総合推進費S-13プロジェクトとして、「持続可能な沿岸海域実現を目指した沿岸海域管理手法の開発」を実施中である。本研究では、沿岸海域環境管理手法を提案するために、社会・人文科学的アプローチを含めた研究を実施している。今後はこうした取組をFE Coastsに対する日本からの貢献として国際的に積極的に発信していくことが重要であると考えている。