2021年6月5日(土) 13:45 〜 15:15 Ch.01 (Zoom会場01)

コンビーナ:奥村 晃史(広島大学大学院文学研究科)、宮地 良典(国立研究開発法人　産業技術総合研究所　地質調査総合センター)、齋藤 仁(関東学院大学 経済学部)、座長:奥村 晃史(広島大学大学院文学研究科)、宮地 良典(国立研究開発法人　産業技術総合研究所　地質調査総合センター)、齋藤 仁(関東学院大学 経済学部)

東北太平洋沖地震発生から10年が経ちます．地震動による広域被害，巨大津波による多くの犠牲者と海岸域での壊滅的な被害，そして東京電力福島第一原子力発電所の事故．未曾有といわれた激甚な被害からの復興はまだその途上にあります．その一方で，南海トラフの巨大地震発生は着実に近づいてきています．われわれ地球惑星科学の研究者は自然現象としての地震・津波の解明に努めてきましたが，加えて自然現象と被害との関わりを明らかにして将来の巨大地震に備える責務を負っています．東日本大震災は，地球惑星科学が一丸となり関連する科学分野と力を合わせて究と災害軽減に取り組む契機となりました．このセッションでは，過去10年間の東日本大震災への取り組みを，学術研究のエッセンスに加えて研究と社会との関わりに重点をおいて振り返り，地球惑星科学が災害軽減に果たす役割を確認します．そして，これからの10年，あるいは次の巨大地震までに取り組むべき課題について考えます．政府や地方自治体の防災施策，個人と団体のリスクマネージメントと災害対応，防災教育など，地球惑星科学が貢献できる巨大地震・津波対策について議論を深めていきます．