09:25 〜 09:40
[O04-03] デジタル立体地球儀「ダジック・アース」の小学校における利用
★招待講演
キーワード:デジタル地球儀、理科、小学校、デジタル教科書、アプリ
デジタル立体地球儀「ダジック・アース」は、様々な地球惑星データを立体的に表示し、通常の写真や動画ではない形でデータを見ることができる教育用デジタルツールである。京都大学などにより2007年頃から開発が行われており、学校、科学館などで利用されている。小学校理科においては、「天気の変化」(5年生)、「月と太陽」(6年生)の単元における利用に向けたコンテンツや指導案の整備が行われており、発展的内容であるが「惑星」においても利用されている。「ダジック・アース」の小学校での利用は、(A)球面スクリーンを用いた立体表示と、(B)タブレットなどでの平面表示、の2つの形態が可能である。(A)は、球面スクリーンへ地球・惑星画像をPCプロジェクターを用いて投影することで立体表示をするものであり、教室での授業内での利用だけではなく、講堂などにおける行事などで直径2mや4mなどの大型のスクリーンを用いた表示にも使われており、宇宙から地球を見下ろした感覚を持ってもらうことができる。(B)は、デジタル教科書やアプリを用いることで「ダジック・アース」のコンテンツをそれぞれの学習者が手元で操作して見ることができる。これは、任意にコンテンツの選択や、地球の回転、拡大、静止・再生ができるため、主体的な学習が可能である。また、これらのデジタル教材に加えて、地球儀工作用のシートの提供も行なっている。通常の地球儀だけではなくさまざまなデータについてのシートを用意しており、球形プラスチック・カプセルにシールを貼り付けて作成するものに加えて、より簡単に折り紙を折るだけで地球儀を作れるものも利用可能である。これらは、出前授業や科学イベントなどにおいても利用されている。講演では、大学の研究者が開発した教材の小学校での利用における課題なども議論する。