17:15 〜 18:30
[PEM08-P29] 太陽活動サイクル24の極小付近で観測された地磁気誘導電流について
キーワード:地磁気誘導電流、磁気嵐、SSC、SI、湾型擾乱、SFE
2017年2月末から科研費プロジェクト(PSTEP)により、関東周辺の変電所に測定装置を設置して地磁気誘導電流(GIC)の測定を実施してきた。太陽サイクル24の極小期にあたるため、Dst指数が-100nT以下となる磁気嵐はこれまでに3回しか発生していない。SSCやSIに伴うGICも観測されているが、高緯度のオーロラ活動による湾型(bay)擾乱に伴うGICが、比較的頻繁に観測されている。また、2017年4月1日に発生したM4.4フレアにより、Solar Flare Effect(SFE)と呼ばれる太陽フレアによる地磁気変動に伴うGICが観測された。SFEについて、今回観測された現象はそれほど大きなものではなかったが、1960年11月15日には、SFEによる最大で67 nTの水平成分の減少が柿岡地磁気観測所で観測されており、時間変化にすると最大で約-20 nT/minとなる。報告では、観測されたGICに関して、隣接する変電所の測定データを用いた解析結果を示す。
2019年12月の太陽活動の極小以降、太陽活動は徐々に上昇しつつあり、大きな太陽フレアや大きな磁気嵐の発生が期待される。今後も継続して測定を行うとともに、磁気圏シミュレーションの結果を用いたGICの評価についても検討する予定である。
2019年12月の太陽活動の極小以降、太陽活動は徐々に上昇しつつあり、大きな太陽フレアや大きな磁気嵐の発生が期待される。今後も継続して測定を行うとともに、磁気圏シミュレーションの結果を用いたGICの評価についても検討する予定である。