日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-ZZ その他

[M-ZZ41] 地球科学の科学史・科学哲学・科学技術社会論

2024年5月26日(日) 13:45 〜 15:00 106 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:矢島 道子(東京都立大学)、青木 滋之(中央大学文学部)、山田 俊弘(大正大学)、山本 哲、座長:矢島 道子(東京都立大学)、山田 俊弘(大正大学)

14:15 〜 14:30

[MZZ41-03] 戦後東アジアにおける日本気象学・海洋学の国際社会復帰運動

*宮川 卓也1 (1.広島修道大学)

キーワード:台風シンポジウム、戦後気象学と海洋学、ユネスコ、戦後科学

連合軍による占領後、日本の科学者たちは様々な分野で国際舞台に戻るための積極的なプロモーションを開始した。敗戦にともない、東アジアにおける科学技術のイニシアティブを失った日本の知識人たちは、科学技術においてアメリカに大きく劣っていたことが敗戦の主要因であるとし、戦後復興とアジアにおけるリーダーシップ回復は科学技術こそが決定的な要素となると捉えた。そしてアジアにおける科学のリーダーたる能力を示すには、国際会議の開催が絶好の機会と見なされた。1950年代半ばから後半にかけて、主に東京でいくつかの国際科学会議が開催された背景には、そうした思惑があった。気象学および海洋科学分野においては、気象庁が1954年11月にユネスコの協力を得て台風シンポジウムを主催し、1950年代後半には日本学術会議がユネスコと共同で海洋学関連会議を開催した。日本の気象学者と海洋学者は、それぞれの分野の著名な学者をヨーロッパやアメリカから招待し、彼らの講演から最新のトレンドを吸収しようとしただけでなく、国際的アカデミアにおける日本の存在感を示そうとした。戦後の国際学術コミュニティ復帰活動において、日本の気象学と海洋学は何を目指していたのか?一連の復帰運動は、研究、実践、ネットワーキングの観点から、日本の気象学と海洋学にどのような影響をもたらしたのか?本発表は、1950年代の気象学と海洋科学における国際コミュニティ復帰運動の目標と影響を検討する。