日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 U (ユニオン) » ユニオン

[U-14] 地球科学におけるコミュニティ・エンゲージメント促進のために

2024年5月31日(金) 13:45 〜 15:15 展示場特設会場 (1) (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:Tong Vincent(Northumbria University)、早川 裕弌(北海道大学地球環境科学研究院)、宋 苑瑞(早稲田大学)、島村 道代(名古屋大学)、Chairperson:Vincent Tong(Northumbria University)、早川 裕弌(北海道大学地球環境科学研究院)、宋 苑瑞(早稲田大学)、島村 道代(名古屋大学)


14:00 〜 14:15

[U14-02] 海洋科学の魅力を社会に伝える

★招待講演

*原田 尚美1,2 (1.東京大学、2.海洋研究開発機構)

キーワード:海洋科学、社会への伝え方、ワークショップ、事典

2015年9月に国連で開催された持続可能な開発サミットで採択された17の持続可能な開発目標。中でもNo.14「水圏の生命を守ろう」の推進が最も遅れているとされ、2021〜2030年の期間を持続可能な開発のための国連海洋科学の10年(以下、UNDOS)として、No.14の加速的推進が国連加盟各国で推奨されている。UNDOSはきれいな海、健全で回復力のある海、生産的な海、予測できる海、安全な海、万人に開かれた海、夢のある魅力的な海の7つの社会目標が設定されている。この7つの目標に向かって、海と気候変動の理解と予測の促進や海洋リテラシーの向上、人々の行動変容を促すなど、社会と連携あるいは対話しながら海洋環境を守る多様な活動が行われている。例えば、海洋環境の事典を作成中であり、作成の仕方として、研究が今伝えたいと思っている項目を抽出しそれに沿って執筆するという研究者目線による事典づくりを行なわなかった。一般の方々へアンケートを取り、その中から、むしろ海にあまり関心がない方々を選び出してワークショップを開催した。ワークショップでは、海について抱いていること、関心事、海洋環境の事典を作るとしたらどんな情報が欲しいと思っているかなど対話を通じて情報を収集し、読者が欲している目線での事典づくりを目指した。以上、海洋環境の事典づくり以外にもシンポジウムの開催、事例集作成など発表者が取り組んでいる活動のいくつかについて紹介したい。