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[1B2-OS-11b-04] 流通の最適化のための漁場予測AI プラットフォームの開発
キーワード:水産業、人工知能、漁場予測
近年,北海道で水揚される水産物の水揚量の傾向が変化している.また,この問題は単に北海道に限った問題ではなく,日本各地において水産物の水揚量の傾向が変化している.地域経済を支える水産業の持続性を確保するためには,単に環境に適応した漁業を実現するだけではなく,漁業と加工や小売を結ぶ流通業の効率化も実現する必要がある.本研究では,主に流通事業者を対象とした,未来の水揚量および漁場の予測を行うためのAIプラットフォームの実現を目指した.このプラットフォームでは,水揚データと環境データを蓄積し,そのデータを活用してAIによる予測を行い,結果をユーザである流通事業者に提供する.これにより,流通資材の最適化や水産物の高付加価値化が可能となる.今回,スルメイカ,サケ,ブリの3魚種を対象とし,水揚データのみを用いてニューラルネットワークによる予測を行った.現状では1トン以上の誤差が出る場合が多いため,今後はより長期間の水揚データと環境データを蓄積するとともに,予測精度の改善を行い,水産業の持続発展への貢献を目指す.