2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[1B5-GS-2] 機械学習:産業応用

2024年5月28日(火) 17:00 〜 18:40 B会場 (中ホール)

座長:金森 憲太朗(富士通株式会社)

18:20 〜 18:40

[1B5-GS-2-05] 実運用に即した梱包箱選択法によるEC物流の配送費削減に関する研究

〇深町 航太1、三浦 乙利1、小林 尚生1、田中 謙司1、牟田 篤兄2、三井 康行2、小池 和弘2、西岡 聖太2 (1. 東京大学、2. アスクル株式会社)

キーワード:遺伝的アルゴリズム、bin-packing問題、EC物流

EC市場は拡大を続けている一方で、燃料費の高騰やドライバー不足への対応を背景とした運賃改定により配送コストは増加している。梱包箱の三辺の長さの合計により配送費は決定していることが多いため、より三辺の長さの合計が短い梱包箱により商品の梱包を行うことが配送費削減のためには重要となる。商品の梱包については、3D-BinPacking問題として扱われ多くの研究が行われている。NP困難であるため厳密解を求めることは難しくヒューリスティックな解法が多く提案されているが、実運用で考慮が必要な制約条件の中には十分に考慮されていないものがある。本研究では、それらの条件のうち、同種商品の隣接配置及び商品間の重量関係に関する条件を定式化し、複数の梱包箱から与えられた商品群を梱包可能な最小の梱包箱を選択するアルゴリズムを提案した。EC物流拠点の注文実績に適用したところ、約45%の注文において実績よりも小さい梱包箱を選択することができ、配送費を3.5%削減することができる結果が得られた。提案手法により実際の梱包ルールを踏まえた上で配送費の削減につながる梱包箱選択が可能であることが示唆される。

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