2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[1F4-GS-10] AI応用:化学・物理学

2024年5月28日(火) 15:00 〜 16:40 F会場 (イベントホール仮設4)

座長:宮川 大輝(日本電気株式会社)[[オンライン]]

15:20 〜 15:40

[1F4-GS-10-02] 機能性高分子材料開発の加速に向けた説明可能AIの活用

〇Phua Yin Kan1、藤ヶ谷 剛彦1,2,3、加藤 幸一郎1,2,4 (1. 九州大学大学院工学府、2. 九州大学分子システム科学センター、3. 九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所、4. 九州大学情報基盤研究開発センター)

キーワード:高分子、マテリアルズインフォーマティクス、燃料電池

現代社会を支える基幹材料である機能性高分子は、実験を中心に盛んに研究されているが、人工知能(AI)や機械学習(ML)の導入による更なる効率化が期待されている。しかしながら、透明性・解釈性の低いMLモデルでは実験研究者からの信頼を得にくい。本研究では、機能性高分子材料の1つであるアニオン伝導膜の物性予測のための説明可能AI(XAI)を構築し、その透明性・解釈性を評価した。当研究の流れは①独自データベース(DB)の構築、②既存記述子を用いた高分子構造の数値化、③MLモデルの構築、④各説明変数のShapley(SHAP)値を算出し解析した。①本研究で対象としたアニオン伝導膜の構造・物性については公開DBが存在しないため、300弱の構造・物性データを論文から収集してDB化した。次に、②と③を実施した結果、テストデータに対してR2=0.7983の予測精度を持つモデルを得た。④では高分子構造記述子由来のAMID_Nが重要であることが示された。AMID_Nは高分子構造内の物性と密に相関する記述子であり、化学的な解釈・理解を後押しし、実験へのフィードバックが可能なXAIの構築に成功した。

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