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[1K3-GS-10-02] 小児患者において声門上器具を使用した全身麻酔中に生じる換気困難を予測するAIの開発
キーワード:気道管理、声門上器具、全身麻酔、異常検知、予測モデル
全身麻酔中に用いられる気道確保器具として、主に気管挿管と声門上器具の2つがある。声門上器具は気管挿管に比べて患者の回復が早く合併症が少ないが、本邦での使用率は低い。声門上器具使用中の喉頭痙攣は、痛みや刺激に対して麻酔が不十分な場合に生じる稀だが重大な合併症で、換気困難から低酸素血症を生じうる。喉頭痙攣のリスク因子として、小児患者や麻酔科医の経験不足が報告されている。誰にでも換気困難の発生を予知できれば、声門上器具を用いた安全な麻酔管理が可能となり、患者の利益につながる。我々は、麻酔記録のバイタルサインおよび人工呼吸器の時系列データを用いることで、換気困難の発生を予測できると考えた。時系列性を考慮した異常検知アルゴリズムを採用し、バイタルサインおよび人工呼吸器データを入力特徴量とする換気困難の予測AIを構築した。579人の小児患者を対象とし、2018〜2022年の換気困難がない正常データでモデルを学習し、2023年のデータで性能を評価した。換気困難発生の5分前から1分前の間に感度57%、偽陽性率0.65回/時間の精度で予測できた。今後、より有用な特徴量を探索してモデルの性能を改善する。
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