2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[1K5-OS-15b] サイバー世界とリアル世界を架けるAI

2024年5月28日(火) 17:00 〜 18:40 K会場 (44会議室)

オーガナイザ:鷲尾 隆(大阪大学)、西山 直樹、吉岡 琢(株式会社Laboro.AI)、小松崎 民樹(北海道大学)、山崎 啓介(産業技術総合研究所)、窪澤 駿平(日本電気株式会社)

17:20 〜 17:40

[1K5-OS-15b-02] 粒子線小角散乱実験の自動逆推定のロバスト化にむけた変分ベイズ法にもとづく粒径分布推定方式の提案

〇淺原 彰規1、刑部 好弘1、森田 秀和1 (1. 株式会社日立製作所)

キーワード:計測インフォマティクス、ベイズ推定、マテリアルズインフォマティクス

近年、情報技術により材料開発を効率化するマテリアルズインフォマティクスが盛んに研究されているが、それにはより多くの材料に関するデータが必要となるため、計測データを自動分析する計測インフォマティクスに期待が寄せられている。本論文では、特に小角散乱(SAS)実験のデータ解析に着目し、教師なし機械学習として知られる変分ベイズ法にもとづき試料の微細構造を推定する方式を提案する。SAS実験は試料に粒子線を照射し散乱波の分布を計測する実験であり、実験結果から試料内の粒径分布を推定することがよく行われる。これを自動化するため関数フィッティングにもとづく方式である間接フーリエ変換などが提案されているが、計測のノイズに過剰適合してしまうため、その抑制に正則化項の手動調整を要する問題があった。提案方式では、粒径分布に関する事前知識として平坦な事前確率分布を設定することで、平易で理論的に明確な方法で過剰適合を抑制できるようにした。今回、シミュレーションで生成された3つのノイズが多いデータセットを用いて提案方式と従来方式の精度を評価し、提案手法は場合には従来よりも精度の高い結果を与えることを確認した。

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