2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[2A4-GS-10] AI応用:芸術

2024年5月29日(水) 13:30 〜 15:10 A会場 (大ホール)

座長:柴田 健一(玉川大学)

13:30 〜 13:50

[2A4-GS-10-01] 大規模言語モデルを用いたCoT Promptingによる俳句の評価機構の提案

〇冨澤 峻己1、川村 秀憲1、山下 倫央1、横山 想一郎1 (1. 北海道大学)

キーワード:大規模言語モデル、有季定型句、創作の支援

近年、大規模言語モデルの進化により、様々な芸術作品の生成が可能になり、多岐にわたる作品を生み出している。しかし、これらの作品の評価は鑑賞者の主観に大きく依存するため、一貫した評価基準の確立は難しい課題となっている。本研究では、この問題に対して、俳句という日本の伝統的な詩形を対象に深層学習を活用した新しい評価機構の構築を試みる。俳句は独特の構造とルールを持つため、評価の自動化には特有のアプローチが必要である。そこで、大規模言語モデルとChain of Thought Promptingを組み合わせ、俳句の評価を行うシステムを開発する。このシステムでは、俳句に関する様々な情報、季語や文体などを特徴量としてモデルに入力する。モデルはこれらの情報を基に俳句が持つべき特有の評価項目をどの程度満たしているかを数値化し、推論する。システムにより得られた評価結果と俳人による評価の比較を行い、提案した評価機構の妥当性を検証する。検証の結果、季語の解釈といった俳句に関する専門的な知識を必要とする評価はできなかったものの、意味の破綻や一般的な語句の解釈に基づく俳句評価は行えることを確認した。

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