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[2S6-OS-7a-05] 深層学習を用いた患者主訴からの有害事象シグナル検出器の有用性評価
キーワード:自然言語処理、深層学習、抗がん剤、薬物有害事象、薬剤服用歴
抗がん剤治療において、その有害事象(AE)の早期発見は治療成果を向上させるために重要である一方、一部のAEは臨床現場でも見逃される可能性がある。そこで患者自身からの主観的情報からAEシグナルを検出する試みが為されている。我々は、自然言語処理モデルをもとに患者ブログを用いてそれぞれ異なるAEシグナル(手足症候群及び日常生活に支障を来すAE)を抽出するための2つのモデルを構築し、薬局の薬剤服用歴(薬歴)の患者主訴項目の記述を対象にその評価を行った。抽出対象のAEシグナルは有害事象の共通用語基準であるCTCAEを参考に設定した。開発した両モデルは、ブログに対してAEシグナル全体を0.7以上のF1スコアで抽出し、薬歴記述に対しては0.8以上の適合率を示した。頻出AEは、ブログ・薬歴どちらにおいても「痛みやしびれ」、「吐き気」、「発熱」などであり、これらが大半を占めていた。今回の結果から、開発したモデルがAEシグナルのスクリーニングにおいて有用であり、薬歴の患者主訴にも適用可能であることが示唆された。
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