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[3N1-OS-22a-05] 動いている身体に「表情」をみる知をデザインする
キーワード:表情、身体知
私たち人間は世界を、静的で無味乾燥な世界として知解する以前に、「表情」的世界 として体験する(世界の「表情」を感得する)と、廣松(1989)は説いた。表情は、顔のそれから類比できるように、「動きのなかにある対象が主体に醸しだしてくる全体性」である。岡潔の情緒思想と通底する概念だと考えられる。筆者は、「身体運動表現を学ぶ実践家が、自身や他者の動く身体を鑑賞する」という営みに焦点をあてて、「表情」の感得を鑑賞者に促すアプリを制作している。本アプリは、画面上の三次元空間に、計測した身体運動データ(各関節点の位置座標)を頂点にもつ「動き・変化する図形(表情図形)」を描き出す。ユーザには表情図形を直感的に「編集しながら鑑賞」し、その体験を反省記述することを促す。一体どういう表情図形がよいのか/どのような編集をユーザに促すのがよいのか?まだ確固たる答えは得ていないが、「顔面」を作るかのごとく、「穏やか」な全体の感じを作ることや、ドロネー三角形分割に代表されるような、ひとつの点や線が必ずほかとの関係性において成り立っているのを強調するような図形が好ましいという仮説を得ている。
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