2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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オーガナイズドセッション

オーガナイズドセッション » OS-7 医歯薬学・生命科学の革新を目指した言語処理

[3S5-OS-7c] 医歯薬学・生命科学の革新を目指した言語処理

2024年5月30日(木) 15:30 〜 16:30 S会場 (52研修交流室)

オーガナイザ:矢田 竣太郎(奈良先端科学技術大学院大学)、荒牧 英治(奈良先端科学技術大学院大学)、河添 悦昌(東京大学)、堀 里子(慶應義塾大学)

16:10 〜 16:30

[3S5-OS-7c-03] 大規模言語モデルを用いて診療録から生成した治療経過サマリの評価

〇石川 開1、宇野 裕2、石井 亮3、定政 邦彦1、柴田 大作2、辻川 剛範2、中川 敦寛4、小山田 昌史1、久保 雅洋2、香取 幸夫3 (1. 日本電気株式会社 データサイエンスラボラトリー、2. 日本電気株式会社 バイオメトリクス研究所、3. 東北大学病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科、4. 東北大学病院 産学連携室)

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キーワード:治療経過サマリ、診療録、大規模言語モデル

少子高齢化による医療現場の負担増に加え、2024年4月から医師の働き方改革の新制度施行で、医師の業務効率化が急務となっている。我々は、臨床観察を通じて時間外労働の主要因の一つが「記録・報告書作成や書類の整理」であることを確認し、診療録からの情報抽出と独自の大規模言語モデルを用いた治療経過サマリ作成支援システムを試作した。提案システムの有効性を検証するため、東北大学病院の医師10名の協力により実験を実施、(1)大規模言語モデルが生成したドラフト版サマリとこれを医師が修正した完成版サマリの品質差、(2)医師のシステムに対する主観評価を評価した。その結果、(1)ドラフト版と完成版のROUGE-1は46.6と42.9、ROUGE-2は21.8と22.7、ROUGE-Lは29.5と29.7と差が僅少、(2)医師は文章の表現や正確性を高評価する結果となった。以上から、提案システムが治療経過サマリの作成を効果的に支援し、業務効率化に貢献する可能性が示された。

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