[3Xin2-65] 人工市場シミュレーションによる金融機械学習のデータ拡張: ボラティリティ予測への応用
キーワード:人工市場、マルチエージェントシミュレーション、データ拡張
人工市場シミュレーションによる人工データが金融機械学習モデルの学習に有効であるか検証する.金融市場の過去データは数に限りがあることから,金融時系列データは機械学習モデルの学習に不向きである.一方人工市場は,個々の投資家のモデル化を通じ,その集積たるマクロレベルの現象の理解を目指す手法である.人工市場を適切に用いることで,多様なデータを任意の量だけ生成出来る.そこで,本研究では人工市場エージェントを再設計することで,人工市場データで学習した機械学習モデルが実データで学習したモデルを上回ることを示す.具体的には,まずボラティリティの非対称性,取引量とボラティリティの相関といった株式市場のstylized factsを再現するaFCNAgentを提案する.aFCNAgentは,過去の実証研究で観測され,市場価格の非効率的変動の原因となっていると指摘された非合理的投資行動から,演繹的にstylized factsを再現するよう設計された.次に,本エージェントを用いて生成された人工データがボラティリィティ予測の精度を向上させることを示す.
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