[4K1-GS-9] ヒューマンインタフェース：

[4K1-GS-9-02] 二次元ディスプレイによるプロテウス効果が筋活動量に与える影響

〇倉田 朋輝¹、加納 政芳¹ (1. 中京大学)

キーワード：プロテウス効果、アバタ

VR空間で自身の代わりとなるアバタを自己と同一視することで生じる心理的・身体的変化をプロテウス効果という．我々の先行研究では，VR空間のみならず二次元ディスプレイに投影されたアバタによっても，スクワット運動時の主観的な疲労度が軽減することを示した．本稿では，主観的疲労度に加え，スクワット運動中の身体的な疲労度に変化が生じるか表面筋電を計測することで検証する．加えて，ディスプレイに表示されるアバタとして，被験者自身にとっての「理想に近いアバタ」を選択した際のプロテウス効果への影響を調査する．アバタ条件には「筋肉質」「非筋肉質」「アバタなし（自身の姿見）」を設け，理想的な体型を選択する群と選択しない群を用意し，比較した．その結果，主観的疲労度については，アバタを選択しない群において，先行研究同様，筋肉質アバタ条件は他の条件と比較して有意に低下傾向が認められた．一方で，身体的疲労度については，両群ともに有意差は認められなかった．このことから，理想的なアバタを選択せず，筋肉質アバタを用いることで，主観的疲労度が少なく，トレーニング効果が得られることが示唆される．