2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[4S1-OS-30a] 大規模・高品質な生成AI時代における人工生命と人工意識

2024年5月31日(金) 09:00 〜 10:40 S会場 (52研修交流室)

オーガナイザ:堀井 隆斗(大阪大学)、堀部 和也(大阪大学)、鈴木 啓介(北海道大学)

09:20 〜 09:40

[4S1-OS-30a-02] 共有モジュール構造をもつRNNによる視覚運動経験を通した階層的空間認知の獲得

野口 渉1、〇飯塚 博幸1 (1. 北海道大学)

キーワード:空間認知、階層的認知、深層学習

本研究では,生物のもつような階層的な空間認知がいかにして獲得されうるかを考える.例えば,ヒトが建物内での自身の位置を認識するとき,建物内のどの部屋にいるか,部屋内のどこにいるか,という少なくとも2つのスケールで空間的位置を認識する.一方で,生物が感覚器官を通して得る外界の観測そのものは,階層化された情報をもたらすものではなく,階層的な空間認知は,環境における感覚運動経験を通して獲得されるものと考えられる.我々は,視覚運動経験を通して階層的な空間認知を獲得するモデルとして,共有のRNNモジュールが階層的に結合した神経回路網モデルを提案する.提案モデルは,エージェントの視覚および運動系列を入力とし,運動の結果得られる未来の視覚入力の予測学習を通して,その神経結合を変化させる.実験では,複数の部屋が通路でつながったシンプルなシミュレーション環境における移動ロボットエージェントの視覚運動系列において提案モデルを学習させた.結果として,モデルの下位層において部屋内でのロボットの空間的位置,上位層においてロボットのいる部屋の環境全体に対する空間的位置の表現が自己組織化することが確認された.

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