2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[4T3-OS-6d] 信頼と文脈のインタラクションデザイン

2024年5月31日(金) 14:00 〜 15:20 T会場 (62研修交流室)

オーガナイザ:寺田 和憲(岐阜大学)、今井 倫太(慶應義塾大学)、山田 誠二(国立情報学研究所)

15:00 〜 15:20

[4T3-OS-6d-04] アルゴリズム嫌悪と裏切り嫌悪がAIに対する信頼に与える影響

高木 寿1、〇李 楊2、寺田 和憲1、小森 政嗣3 (1. 岐阜大学、2. 名古屋大学、3. 大阪電気通信大学)

キーワード:人工知能、信頼、アルゴリズム嫌悪、裏切り嫌悪

信頼行動は,信頼者が,期待を裏切られるリスクを受け入れた上で高い見返りを期待して,被信頼者に自らの利得決定を信託する行動である.これまでの研究で,裏切りの意図帰属によるリスクの過大評価によって信頼を低下させる裏切り嫌悪バイアスの存在が指摘されている.一方,人よりもアルゴリズムによる意思決定を回避するアルゴリズム嫌悪バイアスの存在も指摘されている.本研究は信頼における,裏切り嫌悪とアルゴリズム嫌悪の影響を調査するため,意思決定対象と対象の意図性を操作した実験を実施した.実験参加者(n=284)は,(a)意図的に決定する人,(b)アルゴリズムによって決定するAI,(c)ランダムに決定する人,(d)ランダムに決定するAIのいずれかと,相手の返報率が既知の信頼ゲーム,さらに,信頼ゲームと構造上等価なくじ引き課題をプレイした.信託するために必要な最小返報許容確率を指標とした分析の結果,人/AIの違いや意図性の違いは信託に影響を与えず,いずれの場合でも単純リスク課題に比べて信託率が高かった.この結果は,協力過信バイアスとアルゴリズム過信バイアスの存在を示唆する.

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