2024年度 人工知能学会全国大会(第38回)

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[4Xin2] ポスターセッション2

2024年5月31日(金) 12:00 〜 13:40 X会場 (イベントホール1)

[4Xin2-41] 予測符号化理論に基づく次フレーム予測モデルにおいて生じる錯視の要因分析

〇進藤 稜真1、塚村 祐希2,3、柳田 栞吾4 (1.北海道大学、2.東京大学、3.日本学術振興会、4.大阪大学)

キーワード:錯視、予測符号化、画像認識

錯視は実世界の認識に深く関わる重要な現象であり,その生起メカニズムの理解は人間の視覚情報処理の研究に寄与してきた.また,近年では大脳皮質における予測符号化の処理を模倣したモデルの一つであるPredNetを,人間の主観的視点から日常的な世界を撮影した動画を用いて訓練したところ,直接学習させていないにもかかわらず,人間の経験する運動錯視と同様の予測がモデルからも生成されたことが確認されている.そこで本研究では,PredNetを観測者の動きが異なるデータセットで訓練し,錯視と同様の予測が生成されるかどうかを観察することで,錯視的な動きを予測する背景に存在する学習の特徴分析を試みた.その結果,各データセットで学習したPredNetはそれぞれ大きく異なる予測を行うことが確認された.このことから,錯視の生起要因として,観測者の動きが重要な要因であることが示唆された.

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