2019年第80回応用物理学会秋季学術講演会

講演情報

一般セッション(口頭講演)

3 光・フォトニクス » 3.12 ナノ領域光科学・近接場光学

[20p-E208-1~21] 3.12 ナノ領域光科学・近接場光学

2019年9月20日(金) 13:15 〜 19:00 E208 (E208)

田中 嘉人(東大)、西島 喜明(横国大)、井村 考平(早大)

14:30 〜 14:45

[20p-E208-6] 銀ナノワイヤー2量体間隙の一次元ホットスポットでのSERRS光伝搬

伊藤 民武1、山本 裕子2、バラチャンドラン ジャヤデワン3 (1.産総研健工、2.北陸先端大、3.滋賀県大工)

キーワード:表面増強共鳴ラマン散乱、プラズモニックナノワイヤー

金や銀のナノ粒子2量体の1 nm以下の間隙はホットスポットとよばれプラズモンと少数分子の分極とが量子電磁気学的な強結合系を形成している。この強結合効果によってホットスポットの分子の電子状態は数百meV程度の大きな変調を受ける。従って、新しい光反応場としての応用が期待されている。しかし、ホットスポットの微小さがその応用を難しくしている。ナノワイヤー2量体の間隙ではこのホットスポットが一次元方向に10000 nm程度、つまり104倍程度に延びている。今回、この一次元ホットスポットの端の局在プラズモンを光励起することで発生したSERRS光が数1000nmに渡る伝搬を示す興味深い現象を見出したので報告する。